住まいの原点を探るT

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ここに紹介する建築群は、vernacular(風土的)、anonymous(無名の)、spontenous(自然発生的)、indigenous(土着的)、rural(田園的)などという言葉で呼ばれる建築史的にはあまり重要視されていない建物です。環境問題が騒がれ、健康志向が高まる昨今ですが、これらの建物はまさに「環境共生住宅」であり全てが土に還る素材でできています。物質文明に満ちあふれ過剰なまでの「便利・快適」を手に入れた私たちはその代償に置き忘れてきた大切なことにようやく気づきはじめました。過去に戻ることは不可能かも知れませんが、現代技術の上に置き忘れてきた知恵や価値観を復権させることはできるのかも知れません。いま、これらの建物たちは私たちに多くのことを語りかけてきます。その声を聞いてみませんか?



草木の屋根
キルディ(Kirdi)の小屋

温暖な風土では、しばしば、屋根が単なる日傘や雨傘である以上の役割を果たしている。
「私たちはまず、日傘を広げて地上に影を作り、その影の中に家を建てるのだ」(谷崎潤一郎)


可動建築
ベトナムの引越風景



ギニアの引越風景


草の構造体 (南イラク)
建築材料は巨大なアシ。
アシから作られたムシロが屋根材料となる。室内にはほとんど家具がなくカ−ペットとコ−ヒ−を入れるための炉だけが備えられている。


ハイデラバ−ド・シンド(西パキスタン)
風を建物内に導くためバッド・ギアと呼ばれる風受けが各部屋に一つずつ、屋根に取り付けられている。500年以上使われている。
穀物倉庫 (アフリカ・ス−ダン地方)

おとぎ話に出てきそうなユニ−クな形をしている。